税金の納付方法（個人の所得税）

今回は「個人の所得税の納め方」について詳しくご説明いたします。確定申告の時期が近づくと、どのように所得税を納めるか悩む方も多いかと思います。今回は、所得税の納付方法について、それぞれの特徴や手続きの流れを解説します。

所得税の納付方法の種類

所得税の納付方法は、大きく分けて以下の5つがあります。

1. 現金納付
2. 振替納税
3. コンビニ納付
4. インターネットバンキングによる納付
5. クレジットカード納付

それぞれの方法について、詳細を見ていきましょう。

なお、パソコンの利用に抵抗がない方は「4. インターネットバンキングによる納付」、
銀行窓口に行く時間がある方で、納税手続きに不慣れな方は「1. 現金納付」がよいかと思います。

1. 現金納付

現金納付は、金融機関の窓口で現金を納める方法です。手続きは簡単で、以下の流れになります。

1. 税務署から納付書を取り寄せるか、税務署窓口で入手する。
2. 必要事項（税額、住所、氏名など）を記入する。
3. 金融機関の窓口に納付書と現金を持参して納付する。

現金納付のメリットは、手続きがシンプルであることです。一方、金融機関や税務署の窓口営業時間内に行かなければならないため、平日に時間を確保する必要があります。

2. 振替納税

振替納税は、納税額を銀行口座から自動的に引き落とす方法です。手続きは以下の通りです。

1. 口座振替依頼書を税務署か金融機関に提出する。
2. 所定の期日に、指定した口座から納税額が自動的に引き落とされる。

振替納税の利点は、一度手続きを行えば、翌年以降も自動的に引き落としが行われることです。また、納付期限が現金納付よりも約1か月遅れるため、資金の準備期間が長くなります。ただし、振替日に口座残高が不足していると、延滞税が発生するため注意が必要です。

3. コンビニ納付

コンビニ納付は、専用のバーコード付納付書を使用して、コンビニエンスストアで納税する方法です。

1. 自宅のパソコン等で納付用のQRコードを作成する（QRコード付納付書があれば不要）。
2. コンビニエンスストアのレジで納付書と現金を提示し納税する。

コンビニ納付の利点は、24時間いつでも納付できることです。しかし、納付書の発行には時間がかかる場合があるため、早めに税務署に依頼する必要があります。また、納税額が30万円未満の場合に限られる点にも注意が必要です。

1.のQRコードの作成方法はこちらです。
コンビニ納付用ＱＲコード作成専用画面 納付情報の入力｜国税庁 (nta.go.jp)

4. インターネットバンキングによる納付

インターネットバンキングを利用すれば、自宅からでも納税が可能です。方法は2つあります。

登録方式

1. e-Taxソフトで納付情報データを作成する。
2. e-Taxにデータを登録し、納付番号を取得する。
3. インターネットバンキングで納付番号を入力し、納税する。

入力方式

1. インターネットバンキングの画面に直接納付情報を入力する。
2. 必要事項を入力し、納税する。

インターネットバンキングの利点は、24時間いつでも納税できることです。また、ペイジー対応の金融機関なら、簡単に手続きが完了します。

5. クレジットカード納付

クレジットカード納付は、国税庁の「国税クレジットお支払いサイト」から行います。

1. サイトにアクセスし、必要事項を入力する。
2. クレジットカード情報を入力し、納税する。

クレジットカード納付の利点は、ポイントが貯まることや、支払期限を延ばせることです。ただし、決済手数料がかかるため、コストを考慮する必要があります。また、納税証明書の発行が約3週間かかる点にも注意が必要です。

まとめ

所得税の納付方法にはそれぞれ特徴があり、自分のライフスタイルや利便性に応じて選択することが重要です。以下に、それぞれの方法のメリットとデメリットをまとめます。

納税期限を過ぎると、延滞税が発生するため、早めに手続きを行うことが大切です。確定申告の提出期間は2月16日から3月15日ですが、それ以前に提出することも可能です。既に準備ができている方は、早めに申告手続きを済ませ、期限内に納税を完了させましょう。

皆様の税務手続きがスムーズに進むよう、少しでもお役に立てれば幸いです。ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。